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禅的森田療法実践者 宇佐晋一 先生

 

 三聖病院初代院長宇佐玄雄氏のご子息で、森田正馬ー玄雄と続く森田療法をたゆまぬ努力によって一層徹底、洗練化した功績は決して両氏に引けを取るものではない。

 三聖病院では徹底した禅的生活を送ることが求められたが、この療法を守れない人には退院を求められた。これは禅宗の寺での「庭詰め」「旦過詰め」にあたる。また、週3回の講話は老師による提唱にあたる。

 晋一先生の独創として特記すべきは、スライド千数百枚によって世界美術史講座を設けて修養生に”観る”という全治の機会を広げたことである。あらゆる美術に接してその色と形を味わうことは修養上大事な意味を持つ。考古学者としての自身のもう一つの才能が存分に発揮される場でもある。

 晋一先生は並みの禅僧では追い付かないようなハードスケジュールを毎日こなされている。仕事に対する厳しい打ち込みがうかがえ、森田療法を自ら実践されている。

 

 

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